円成寺 美しい庭園と美しい如来さま
円成寺は1026年命禅(みょうぜん)上人が春日神の造った十一面観音を祀る仏殿を建てたのが始まりとされています。
まず入ると鯉もいる池のあるきれいな庭園があります。
この庭園は平安時代の浄土信仰から生まれた浄土式庭園(浄土の光景を庭園として造ったもの)と呼ばれるものです。
こちらが本殿です。
本尊は阿弥陀如来坐像で
宝相華唐草透彫(ほうそうげからくさすかしぼり)の光背は必見です。
また本殿の四本柱には聖衆来迎(しょうじゅらいごう)二十五菩薩が描かれています。
「来迎」とは仏さまが亡くなった人を地上に迎えに来ることです。よく雲に乗った仏さまや菩薩さまが亡くなった方のところにやってくる絵が漫画やアニメなどでも描かれますね。平成狸合戦ぽんぽこの中で妖怪大作戦中に四国の長老のひとりが亡くなった時に来迎が描かれていました。
二十五菩薩とともに来迎するのは最高ランクのお出迎えになります。
阿弥陀如来は極楽浄土に導いてくれるとされる仏さまです。
その聖衆来迎二十五菩薩が柱に描かれています。
あまり目立たないためか拝観されても気づかない方もいるようで受付のときに「ぜひご覧ください」と教えてくださいました。
こちらは楼門です。
こちらは多宝塔です。
ご本尊は大日如来坐像です。
ご本尊は「相應殿」に安置されており、こちらの多宝塔には模造の色鮮やかな大日如来が安置されています。
ご本尊の大日如来坐像は運慶が25歳ころの最初期の作品といわれています。
「相應殿」で間近で見ることができ、大日如来坐像の周りには小さな四天王像が置かれています。
この四天王像は東大寺再建の際に大仏殿に造った四天王の様式を伝える大仏殿様の四天王像だそうです。
小さくてかわいらしさも感じてしまいました。
円成寺はバスでJR・近鉄奈良駅から約30分、車でも約20分ほどです。
以前よりバスの本数がだいぶ減ってしまったらしいので、バスで行かれる方は行きと帰りのバスの時間を調べてから行かれた方がよさそうです。
円成寺を出てすぐに食事処もありますが、水曜日がお休みとのことです。